風が強く吹いている

ボロアパートに救う10人の素人集団がわずか1年で選考会を突破し、箱根駅伝の本選でシード権を獲得するまでを描く。中心となるのは4年生の主将と1年生のエース。過去に故障と不祥事で陸上をから離れた経緯がある。他のメンバーは半ば強制されながら主将の魅力と想いに応えそれぞれの持つ事情を乗り越え20キロの各区間の襷を繋ぐ。ランナーズハイを超えたトランス状態で、1キロ3分を切るスピード感の体感がタイトルになっている。現実の陸上界ではありえないファンタジーだが、読み進むうちに知らず知らず彼らを応援したくなる。感動の秀作。出張の時差の中で一気に読破。お勧め。819

風が強く吹いている (新潮文庫)

風が強く吹いている (新潮文庫)