私コスモの目になる。

舞台は青森の農業高校。盲目の馬と女子部員の心の交流。大学の馬術部の花形で女王と呼ばれた名馬は、盲いてもなおプライド高く容易に人を寄せ付けない。新入部員の主人公は辛抱強く世話をするが、怖々と接しているうちは馬も敏感にそれを感じ取る。ある日ふとしたことから少女は見えない眼になろうと決心したとこから、本当の信頼関係が構築できた。最期はリスクを犯した出産も見事に乗り切る。青春時代は残酷でやがて別れの時が訪れる。予想したとおりの予定調和の結末であるが、安心して読める物語であるのも事実。子供らに勧めたい一冊。もう少しふくらませて欲しかった。辛めのB評価。

私、コスモの目になる!―盲目の馬と少女のこころの交流

私、コスモの目になる!―盲目の馬と少女のこころの交流