ナイチンゲールの沈黙

メディカルミステリー第2弾。田口/白鳥の名コンビが小児科の患者の不逞の父親の殺人事件の謎を解くが、犯人およびトリックは途中で暗示される。読者としてはむしろ同情し救いを願う構成。最新の医療技術に加えて、音楽を視覚化できる特異な才能を持つ二人の女性シンガーを軸にストーリは語られる。そのうちの一人は肝硬変により死を目前にし、もう一人は小児科の看護師でありながら秘められた過去を持つ。ユーモアたっぷリのテンポの良い展開は、デビュー作「チームバチスタの栄光」譲りだが、衝撃はやはり前作に及ばない。でも次作も読むでしょう。それだけの出来。

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)