あほらし屋の鐘がなる。

すでに休刊になった女性誌に連載された辛口エッセイ集。前半は世の中年男性の生態を、後半はメジャーな女性誌を辛辣に批評する。読者が同性ということもあり遠慮のない筆運びだが、ウィットに富み笑わせる。男性から見ればわずかに残っていた若い女性へのかすかな期待がいい意味で、ばっさり否定されむしろ心地よい。単行本は1999年。適宜な補稿もあり古さはあまり苦にならない。軽めの内容のわりに時間を要したのは、読み手の物理的な要因。

あほらし屋の鐘が鳴る (文春文庫)

あほらし屋の鐘が鳴る (文春文庫)