赤い指

中学生の息子が犯した幼女殺人を痴呆症の母親に押しつけようとする主人公夫婦。外見は平和な家庭を容赦なくおそう少年の引きこもり痴呆性の老人という重いテーマを読者に突きつける。犯人側と警察側の両面から進める巧みなプロットで一気に読ませるあたりは流石。最後の最後で主人公である父親は自分を悔い、真実を告白する。その後のドンデン返しについては賛否両論分かれるだろう。無い方が良かったように思うのは凡人の浅はかさか。秀作。

赤い指

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