ロシアに残された日本人孤児女性の数奇な運命を描く。全くの創作かと思えば、巻末の取材対象には個人名が掲載されているので事実をベースにしているようだ。幼少時代日本人であるがいえのいわれなきいじめと2度にわたる養父母との別れ。ユダヤ人音楽家との悲恋。最愛の恋人は亡命の隠れ蓑に主人公を利用した。過酷なプロットと素早い展開で一気に読ませる。父母の遺骨発掘のラストは感動的だがあまりにできすぎの感が強い。
- 作者: なかにし礼
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/30
- メディア: 単行本
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