女子の本懐

史上初の女性防衛大臣であった著者の55日間の日記。前任者久間氏の失言から急遽起用され、内閣改造までの短い在任であったが、これまでのネットワークを活かし世界を飛び回り、オンリーワンの政策を目指す。最大の政府機関でありながら意外と知られていない防衛省自衛隊の内幕が新任大臣の視点で描かれる。守屋事務次官との人事問題についても触れられているが、やや奇麗ごとに過ぎるように感じる。抑えめではあるが、折にふれ自己PRがあるのは政治家の本質。経歴はカイロへ留学、アラビア語を武器に通訳から、ニュースキャスター、政治家へと華麗な転身。離婚歴あり。環境問題の専門家としてソフトなイメージがあるが、論点は意外と右。あたりまえか。

女子の本懐―市ヶ谷の55日 (文春新書 602)

女子の本懐―市ヶ谷の55日 (文春新書 602)