短編集。いずれも思春期の子供達をかかえる中年のサラリーマンが主人公で、まさに私の現在の状況にぴったり。親の知らぬうちに子供達は成長し悩みをかかえている。時として親に心配かけまいと表面を取り繕うこともある。父親として如何に立ち向かうか、難しいテーマである。単調にならぬように老いた自分の親。結婚前の恋人への郷愁をスパイスとして絡める。家族の絆を確認して読書に一息安心感を与える結末を終わっているが、普遍的な解決法はあるわけではない。いずれも秀作だがお薦めは「セッちゃん」。
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/06/28
- メディア: 文庫
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