太陽の塔

京大生の失恋日記。正確には失恋後の回想と妄想を描く。主人公を取り巻く硬派な友人たちの騒動が、次々に繰り広げられるが、世間的に見れば何ほどのこともない。クリスマスを憎む四天王がイブの夜に四条河原町で「ええいじゃないか騒動」を起こすところがクライマックス。例によって多彩な語彙と言葉遊びで楽しませるがやや過剰か。全体のまとまりは「夜は短し恋せよ乙女」にはかなわない。まあ習作かな。寮の共有本棚から拝借。

太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)