9.11後の現代史

著者の35年に渡る中東情勢研究から、複雑化した現在の状況を紐解く。各国ごとに政権争いと宗教対立があり、それに根ざした他国への介入がある。さらにアメリカとの空中戦。解決には程遠いがアラブの春で実証された人々の変化への希求を消してはならない。情報量が膨大で読みながらの整理では追いつかない。

  • ビンラディンはサウジ王家の出。原点はアフガンでのソ連との戦い。
  • アル・カイーダの国際性。アメリカとの空中戦
  • ISは排除しなければならない対象だったが、シリア国内では反政権派。
  • 16億のイスラム教徒。9割がスンナ派。1割がシーア派。もともと宗派対立は激しくない。
  • クルド人はトルコ全人口の3割弱を占める。
  • サウジはイエメンの内戦にも介入。
  • 宗教にもとずいて他人の土地に国家を建設したのは、ISとイスラエル
  • 湾岸の王国はアラブの春、イランの台頭を懸念。アメリカの不信感も大きい
  • アメリカはイラクで勝利したが、戦後を担う親米政権を用意できなかった。