好評シリーズの第2巻。土木工学者が地形と気象から、歴史の必然を推理する構成は前作と変わらず、今回も斬新な新説を提示する。論旨は明快で頷かせられることも多い。話があちこち飛ぶ傾向にあるのは著者も自覚しているようで、編集者は苦労しただろう。
- 徳川の江戸移転受け入れは、近畿地方の森林伐採によるエネルギー危機を見越したため。
- 利根川の東への付け替えは北の伊達への備え。
- 石狩川のバイパス化により、川底が削れ、泥炭地から地下水が除かれ豊かな穀倉地帯となった。
- 温暖化により北海道は、食糧基地になりうる。
- 熱帯の国では太陽は敬遠され、国旗には月と星が多い。
- エジプトのピラミッドはナイル川の氾濫対策。周囲に土砂が堆積し自然の堤防となる。
- 日本人の「縮み志向」は、徒歩旅行への携帯性が目的。
日本史の謎は「地形」で解ける【文明・文化篇】 (PHP文庫)
- 作者: 竹村公太郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/02/05
- メディア: 文庫
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