東京プリゾン

アメリカ東北の果てメイン州へ留学中の女子高生が主人公。異文化になじめず、孤立気味。社会の補習課題としてディベートを課せられる。お題は天皇の戦争責任。日米の価値観の差と、自らの知識不足に苦しみながら、真摯に取り組む。その過程で時空を飛び越え、さまざまな人物と通信を交わす。大作でありここを読みこなすのはなかなか骨が折れる。もう焦点を少し絞ってくれればと思うのは私だけではないだろう。天皇には開戦の直接の責任はないが、兵士の残虐行為等には最高責任者としての責を負うというのが作者の結論。