稀代の梟雄安禄山の物語。異民族の出身で商人から身を起こし、その才覚で唐の官位をのし上がる。若い時は人格で、後半はゾロアスター教徒を中心とする財力をバックに、賄賂を使いネットワークを広げる。玄宗皇帝と楊貴妃に気に入られるが、最後は反乱を起こし、正史には悪人として残る。異民族にとっては英雄。日本人にはあまり知られていない人物で、新鮮な驚きはある。記録を丹念に拾っているにはわかるが、そのために読み物ととしてのスピード感は犠牲になった感じ。
- 作者: 東郷隆
- 出版社/メーカー: エイチアンドアイ
- 発売日: 2014/10/20
- メディア: 単行本
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