肥満

稀代の梟雄安禄山の物語。異民族の出身で商人から身を起こし、その才覚で唐の官位をのし上がる。若い時は人格で、後半はゾロアスター教徒を中心とする財力をバックに、賄賂を使いネットワークを広げる。玄宗皇帝と楊貴妃に気に入られるが、最後は反乱を起こし、正史には悪人として残る。異民族にとっては英雄。日本人にはあまり知られていない人物で、新鮮な驚きはある。記録を丹念に拾っているにはわかるが、そのために読み物ととしてのスピード感は犠牲になった感じ。

肥満 梟雄安禄山の生涯

肥満 梟雄安禄山の生涯