消費をやめる

経済論評。欧米型の消費社会を批判。戦後ニッポンの歴史は「労働」から「消費」の時代への転換であったとする。高度成長期から刷り込まれた欧米への憧れが、経済戦争での敗戦という今日の低迷を招いたとし、商店街や銭湯に代表される日本型コミュニティーへの回帰を主張する。単なるノスタルジーではなくまた地縁社会の弊害も熟知。アノニマスな消費社会より顔のある人間関係を重視する。新たね観点からの論旨は理解できるが、解決策は精神論で実現性に疑問あり。

「消費」をやめる 銭湯経済のすすめ (シリーズ22世紀を生きる)

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