熔ける

106億円という巨額の会社資金をカジノに注ぎ込み、特別背任で実刑が確定した大王製紙の元会長。これまでの来し方とギャンブル地獄を自ら告白、懺悔する。現役で駒場から東大に合格し、強引ながら合理的な経営手法で家庭紙事業を黒字化したあたりは、著者の有能さを証明している。学生時代から帝王学と称して夜の銀座に出入りりし、芸能人と交遊を続ける当たりは一般人とあまりに差が大きすぎる。社長業のストレスからギャンブルにはまったとしてもそれは自己責任であろう。結果として創業家一族が会社を追われることとなった。他山の石とすべし。厳しいようだが印税の寄付は当然なれど評価すべし。

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録