ゼツメツ少年

いじめに悩む小中学生の3人組が家出を目論む。それぞれ事情はあるが、家庭にも学校にも居場所の無い彼らはゼツメツの危機に瀕しており、著者の分身である作家に救いを求める手紙を出す。物語の中で過去の代表作の主人公たちが助けに来るが、苦しみを和らげるものの根本的な解決にはならない。大方の予想に反して悲しい結末。残された親たちは子供を助けられなかったことを一生悔いて生きていく。いじめ問題に真っ向から取り組んだ重めの作品。明日の変化を信じて生きてくれと現実に悩む子供たちへのメッセージは切実。


ゼツメツ少年

ゼツメツ少年