長編。香取級軽巡の4番艦「橿原」。大和の菊水特攻にあわせて特命を帯びて東へ向かう。狂信的な信仰により、新たな東征により高天原を目指すとするもの。論議ニス物質の余波で予知能力を得た水兵が現代と行き来し語り手となる。荒唐無稽な設定の中で、主題は戦前戦後の日本人の世界観とその断絶というところか。難解で読みづらい。ともかく読破したという感想しか残らない。文学賞受賞は正直疑問。
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