ゆうとりあ

定年を迎えた商社まん。北陸の過疎地が誘致するその名も「ゆうとりあ」に妻と二人で移住する。曲者揃いの先住者や地元の人々との交流をユーモラスに描く。やがて農地にクマや猿が出没し、人間と野生動物の共生というやや重いテーマ(主題)に移行する。日本の人口減からやがて中間地帯は動物たちに返すことになるやも知れず、あまり形式張らず可能な範囲で緩やかな共生を目指すべしとの作者の主張には共感できる。高めのB評価。

ゆうとりあ (文春文庫)

ゆうとりあ (文春文庫)