猫と針

著者初の戯曲。旧友の葬儀に集まったかっての映研の同窓生が喪服姿で登場し語り合う。それぞれの苦境や悩みが吐露される。友人の不審な死とかっての不可解な事件が謎として示される。演劇らしく明解な解決はなく、それぞれ考えなさいとの結末。90分ほどの演目で一気に読破。内容は充分楽しめるレベル。巻末に着けられたメーキング日記で、初の挑戦に悩む作者の姿がむしろ面白い。

猫と針 (新潮文庫)

猫と針 (新潮文庫)