鷲と虎

日中戦争時の空中戦を描く戦記物。タイトル通り海軍航空隊と国際義勇軍パイロット二人に焦点をあて、それぞれの視線から平行に進める展開。大本営発表では圧倒的に有利な日本軍だが無謀な作戦により少なくとも勝ってはいないレベル。陸軍の侵攻により上海、南京、武漢と転戦していく。双方激しい消耗戦の中で仲間を失い、生活は荒れていく。ゼロ戦が投入され新たな時代が訪れたところでエンド。著者久々の戦記物。展開の早さは筆の巧みさ。

鷲と虎 (角川文庫)

鷲と虎 (角川文庫)