震災後

震災で将来への希望を失い、闇の部分に吸い込まれそうな中学生の息子を、平凡なサラリーマンである父親が救う。ヤマ場は二つ。前半は気仙沼へのボランティア。後半は全校集会でのスピーチ。元自衛官幹部である祖父の影響は大きいが、幾世代に渡っても人類は前進すべきとの強烈なメッセージには胸を揺さぶられる。政治や他人のせいにするのではなく未来を見据えた生き方を模索し後世に指し示すのが我々の使命。フィクションではあるが感動の1冊。間違いなく今年の中ではベスト。人生は結果ではなく経過。

震災後

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