「想定外」の罠

柳田「事故学」の集大成。広島から福島まで核の事故と被害を追って来た著者の緊急出版。ただし書き下ろしは冒頭の1章のみで、他はこれまでの著作からの抜粋。犠牲が出る度にハード、ソフトの両面で対策はうたれているものの、いたちごっこの域を出ない部分もある。装置設計、管理者の端くれとして少なくとも「想定外」に逃げ込む人災の部分は消し込んでいく必要がある。

  • 真の意味で想定外の災害が生じた場合の、対応を検討しておく(思考停止は避ける)
  • 辺縁事故論(システムの辺縁に弱点があり、見逃されがち)
  • 死者5000人の災害ではなく、1人死んだ災害が5000件起きたのだ(ビートたけし

「想定外」の罠―大震災と原発

「想定外」の罠―大震災と原発