カリナン

太平洋戦争中にスパイ容疑で処刑された父の謎を追って、フィリピンダバオに赴く主人公。奇跡のように育ての母である「イナ」に邂逅する。彼女から託された黒革の手帳には山下財宝のありかが記され、それを巡ってきな臭い動きが始まる。作者は実際にダバオ領事として赴任。戦前戦後にわたる日比関係の悲劇を丁寧に描く。前半の重厚な展開に比べ、終局は意外とあっさりとしていた。1600B

カリナン

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