自民党政権時代、財政を担当した著者の持論をまとめたもの。危機的な財政を救うには消費税は年金に目的化した上で増税し国民の負担を引き上げるべき。財政の専門家として筋は一本通っている。自分の業績を誇張することもなく政治からしからぬあたりが人徳なのだろう。法制化しながらも政権交代により実現できなかった悔しさは行間から滲み出ている。論旨は明快で納得できる。政権に寄らずこの方向性は変わらないと思わせる力はある。与謝野晶子の孫とは知らなかった。
- 作者: 与謝野馨
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/01
- メディア: 新書
- クリック: 347回
- この商品を含むブログ (33件) を見る