不正会計

巨大監査法人が幇助した粉飾決算。モデルは鐘紡。背景には利益を追求し拡大路線を引いた理事長の経営方針がある。主人公は元官僚の会計士。恋人である新聞記者とは情報提供を疑われ結果として別れることになる。主人公は最後に不慮の死を遂げるのだが、暗躍する外資と国家に抹殺された。行きすぎたアメリカ主導の市場原理主義への批判。個人が無限責任を負う監査法人の内幕も描かれた力作。

不正会計 (講談社文庫)

不正会計 (講談社文庫)