対談。西武百貨店&セゾンの栄枯盛衰をたどることで、日本の戦後の消費社会の発展とその転換をつまびらかにする。話題はビジネスにとどまらず、堤清二の思想背景、文化事業への想い、女性の社会進出と多岐にわたる。今でも心情として共産主義である明言するくだりは意外。前編を通して上野女史の鋭い批判に、辻井氏が鷹揚かつ率直に応えるという構図。一枚上手の印象。対立軸の無くなった日本社会の未来に危惧を表明。キーワードはシニシズム。
- 作者: 辻井喬,上野千鶴子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/05
- メディア: 新書
- 購入: 11人 クリック: 122回
- この商品を含むブログ (49件) を見る