四月になれば彼女は

秋田の工業高校を卒業した主人公たちの地元での一日を描く自伝小説。卒業からわずかな日にち。進学、就職を前にわずかに残された中途半端な一日。わずか24時間ながら暴力、喧嘩、就職、買春と盛りだくさんな内容。18歳はまさしく人生の岐路であり濃密な季節であった。主人公とそれを取り巻く友人たちのそれぞれの想いと旅立ち。初恋の人とのさわやかな告白と別れが一気に描かれる。期待通りの作品であったが、著者の名作である「翼よいつまでも」には一歩及ばない。

四月になれば彼女は

四月になれば彼女は