金のゆりかご

幼児英才教育を題材にした科学ミステリー。幼児の脳に特殊な刺激を与えることで、ハードウエアを改質し天才を育てるGCSシステム=金のゆりかご。主人公はそのシステムの発明者の息子であり、かっては成功実例として天才少年ともてはやされたが、やがてメッキがはがれ現在はタクシーの運転手。ところが運営会社から高額で迎えられることになる。組織が隠す謎と殺人事件を解明する。構成を記すのも面倒な設定。面白かったのは前半の過去を探る部分。結果を追い求める科学者の過ちが明らかにされていく。後半の結末は意外性はあったが、やや懲りすぎの印象。

金のゆりかご (集英社文庫)

金のゆりかご (集英社文庫)