母恋旅烏

売れない大衆演劇の旅芸人の一家。前半はニュービジネスとしてレンタル家族を営むが、これは前座で後半の劇団復活が本割。酒飲みでどうしようもない父親としっかりものの母親のもとを、知恵おくれの末っ子を語り手に3人の子供たちが公演を通してそれぞれ巣立っていく姿を描く。わかりやすいドタバタ劇の中で、予定調和の結末ではあるが安心して読める一冊。2002年の文庫書き下ろし。714

母恋旅烏 (小学館文庫)

母恋旅烏 (小学館文庫)

[書評][美術]モネ水の妖精
図書館の新刊書コーナーで見つけた。このシリーズで手にするのは2作目。印象派の始祖としてのモネをとらえる。名画を自由に切り取りあるいは拡大し、平易な解説とともに見せようとする斬新な手法。代表的な連作は抑えられているが、やや物足りないのも事実。美術書らしくきれいなビジュアル編集ではある。

モネ 水の妖精 (イメージの森のなかへ)

モネ 水の妖精 (イメージの森のなかへ)