西の魔女が死んだ

中学校でいじめに遭い、人間不信に陥った主人公の少女が、1ヶ月を母型の祖母と田舎で過ごす。イギリス人である祖母は日本にとけ込みながら、自然の中での生活を大切にしている。どこまで本当か自らの係累をすてきな魔力を継承する持つ一族であると告げる。何気ない日常のなかで多感な少女はいろいろ学び取っていくというよくあるストーリーだが、最終的には魂の存在を信じるかという命題に祖母の死を通して一応の答えが示される。仕事で忙しい父母、敵役である近所の老人。それぞれが周囲をしっかり固める。ほのぼのさせられるファンタジー。私も無神論者だが霊魂の存在は信じる。楡出版社版(1994)。

西の魔女が死んだ

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