明治から現代までの国語辞典の変遷をひもとき、それぞれの時代を反映する語釈を引用する。際だつのは予想通り戦前から戦中にかけてのもの。文語調から口語調への変遷。それぞれの編者の言葉に対する想いが描けているが、著者自身が述懐しているようわずかな改訂にこだわるようにかなりマニアックな部分もある。末尾の辞典の系図は有用。そう言えば国語辞典を引く機会は減ったというかほとんど無くなった。
- 作者: 武藤康史
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/07/09
- メディア: 文庫
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