風に吹かれて豆腐屋ジョニー

副題は男前豆腐店ストーリー。地方の豆腐屋を本物志向で一気にメジャーに押し上げた2代目の創業記。スーパーの下請けから脱却するには、妄想に近い探求心と社員に嫌われるあくなき開発魂。今ではコマーシャリズムに乗ったようだが、本物だけが持つ味(性能が)口コミで広がり、マスコミを呼び込んだ。派手なパッケージングはともかく食べてもらうための手法に過ぎない。考えてみれば300円の豆腐は常識破りだが、時代の要請を的確に読んだ結果である。著者はやや斜に構え、時に悪ぶって見せるが、全編に自らの商品に対する自信ががみなぎる。

風に吹かれて豆腐屋ジョニー (セオリーBOOKS)

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男前豆腐=寄せ豆腐(ザル豆腐)
ジョニー=充填豆腐:冷ました豆乳ににがりをいれてシール、ボイルして固める。独特の形状は伝熱面積を広く取るため。