2007-08-24 だましゑ歌麿 書評 南町奉行所の同心を主人公に、倹約令で評判の悪い松平定信の寛政の改革を批判する。謎解きには歌麿、北斎をからませるが、得意の浮世絵論議は抑え気味。南北の奉行所と火事盗賊改めの組織内で犯人捜しの探り合いの展開は長く引っ張りすぎるきらいがある。主人公親子の義のためには地位に汲々としない潔さが主題か。芸者おこうとの恋慕が一服の清涼剤。だましゑ歌麿 (文春文庫)作者: 高橋克彦出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/06/01メディア: 文庫 クリック: 8回この商品を含むブログ (14件) を見る