潜伏キリシタンは何を信じていたのか

日本のキリスト教史を根底から覆す学術ルポ。戦国時代南蛮貿易に魅せられたキリシタン大名は領民ともに信者となる。これは教義を理解してのことではない。その後禁教の時代。指導者のない信者たちは潜伏しやがて教義は忘れされれていく、あたかも仏教の一宗派のような扱いで、先祖崇拝と結びつき生き残る。明治以降の新たな信者は知的な理解者であるが、その数は限られる。そもそも一神教多神教の土壌に根付くには自己変革が必要。ロマンで捻じ曲げられた宗教史に新たな光を照らす。興味深い力作である。

潜伏キリシタンは何を信じていたのか

潜伏キリシタンは何を信じていたのか