火花

売れないお笑い芸人の修業時代を描く私小説。一人称で語られる自分と年上の兄貴分のやり取りが中心。お互いの才能を認めつつ、野放図の先輩を慕いながら、彼がやがて落ちていく姿を冷徹に描く。自分自信もコンビを解散。最後の漫才は涙ながらに感動的。言葉遊びは作者の本領。芥川賞受賞作。何となくうなずける。

火花 (文春文庫)

火花 (文春文庫)