生命のバカ力

著者は遺伝子工学の大家。レニンのDNA解析で成果を挙げる。これまでの来し方を振り返りつつ、遺伝子の不可思議を解説する。生物はすべて共通の遺伝子配列を持つが、97%は活かされない情報。どこをONするかで発現が変わる。病気の予防、治療にも活かせる可能性。ご本人の生き方も極めてポジティブであるが、偶然の幸運に導かれた部分も多いと振り返る。突き詰めていくと創造主たるサムシング・グレートの存在を感じざるを得ないとのこと。この手の著書もあるようだが本書では控えめ。平易な記述で好感。

生命のバカ力 (講談社+α新書)

生命のバカ力 (講談社+α新書)