昭和からの伝言

作家の自伝。昭和5年生まれ。早稲田中学在学中に終戦を迎え、多感な時期に価値観の大転換を経験する。苦学の末に東大で政治学を学び、金融の世界へ。官庁の天下り族の挾間にありながらプロパーとして頭角を現す。地位に未練無く独立、コンサルを経て作家の道に。高度成長の昭和を良しとする現代の風潮に危機感を覚えて筆を執ったとのこと。ともかく優秀な上にすごい読書量。それでからこそユニークな歴史小説が生まれるのだろう。見習いたい。薩長を正とする司馬史観とは一線を画する。

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