まともな家の子供はいない

女子中学生が主人公。父親は失業中で家にいる。あまり文句を言わない母親を含めて常に家族に苛立っている。受験への漠然とした不安も輪をかける。友人達も同じような状況で、家庭の事情を抱える。思春期の女性の複雑な心情がよく描かれているが、大きな展開に乏しく、やや読みにくい。評価の分かれそうな一冊。