硬派のエッセイ。端麗な文章で家族の情景を描く。厳格だった父親との確執。海の事故で亡くなった弟。哀しみを乗り越えて来た母親。そして最初の妻の思い出と自らの半生を振り返る。強調されるのは家族特に親子の情愛。親は死ぬまで子供のことを片時も忘れない。最後はタイトル通り震災後の日本へのエール。東北に残り災害の記録を残すことが自らの使命と考え、誇りを持って立ち向かうべしと声をあげる。「ここまでやってきた。これからもできる。」
- 作者: 伊集院静
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/12/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る