四次元時計は狂わない

文藝春秋の巻頭を飾ったエッセイ集。震災直後の暗い世相に活をいれるべく、意図して前向きな筆致としている。特に技術立国に期待感を抱かせる。最たるはレーザー発振による原子レベルでの分析技術。新たな創薬事業につながる。全編を通じて感じられるのは圧倒的な知識の量と衰えない好奇心。74歳の引き出しを全開にして世に問う。一気に読破。