電子立国はなぜ凋落したか

80年代に半導体シェアの8割を占めた日本勢の凋落の真因を探る。根底には東西冷戦終結による、アメリカの政策転換があるが、日本メーカーも垂直統合にこだわり、真のイノベーションであるファブレス&ファウンダリーへの水平分業の機会を逃した。日本語という障壁により鎖国状態であることが拍車をかけた。図表でしめされるとその凋落振りは恐ろしいほど。この業界をつつむ厳しさが目の当たりにされる。著者は日経エレクトロニクスの元編集長。警鐘を鳴らしながら業界に届かなかったことに自戒を込める。

  • 水平分業は出版社と印刷業界になぞらえると理解しやすい。
  • ファウンダリーは量をこなすことで、機械メーカーから最新型の供給を受け、共同で技術を高める。


電子産業にかかる4つの圧力

  1. ムーアの法則による価格低下圧力
  2. プログラム内蔵方式によるソフトウエア圧力
  3. 同じくデジタル圧力
  4. ネット圧力(分業化の促進)

電子立国は、なぜ凋落したか

電子立国は、なぜ凋落したか