モルフェウスの領域

難病を克服するため、未来の新薬に期待して人工凍眠に入った少年。5年の間に両親は離婚。子供の引き取りを拒否するという過酷な運命。覚醒時には厚生行政と官僚の利害という壁が立ちはだかる。5年間実質の保護者であった女性は、自らが新たに凍眠に入ることで少年を救う。大胆な設定と登場人物たちの知的な会話が楽しめた。一連の海堂作品の主要人物が顔見せのように登場し、脇を固める。

モルフェウスの領域 (角川文庫)

モルフェウスの領域 (角川文庫)