兵士は起つ

大震災直後の自衛隊の災害出動を詳細に描いたノンフィクション。副題にあるように出動のレベルでなく作戦の範疇に入る。仙台では津波に巻き込まれ基地にたどり着けない隊員も居合わせた民間人の救助にあたる。72時間の救援活動の後は、遺体の収容が主な作業となる。空挺団と特殊部隊の原発対応は別章を設ける。被災地では盗みを働く輩もおり、生々しい記述が続く。自衛官は自分たちの家族の安否が分からぬ中で、一命をかけた獅子奮迅の働きには頭が下がる。期待通りの力作。
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兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦

兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦