水神

江戸時代の久留米藩筑後川の流域にありながら水利に恵まれない貧しい農村が舞台。5人の庄屋の発案で筑後川に取水堰を設け用水路を引く大事業。藩政は乏しく、出資、責任とも庄屋の持ち出しを強いられる。藩は督戦のために用意された5本の十字架に郷土の英雄をつるしてなるものかと想いを同じにする農民達は進んで協力。最初反対していた他の庄屋も支援を惜しまない。取水の試運転で起こった不幸な事故には下奉行が切腹して責任を取る。その偉業をたたえた石碑がおそらく著者を動かした。感動の大作で一気に読破。

水神(上)

水神(上)

水神(下)

水神(下)