受け月

短編集。主題は野球と家族。いずれも一線を退いた男たちが哀愁を漂わせながら、一心に白球を追いかけていたころに想いをはせる。それがまた現実社会での困難に立ち向かう勇気を与える。支える女たちや家族も暖かい。無頼派で名をなす著者だが、本書では心温まるヒューマニズムを感じさせてくれる。直木賞受賞も納得。名作でしょう。

受け月 (講談社文庫)

受け月 (講談社文庫)