鷺と雪

昭和初期。華族の令嬢とその運転手ベッキーさんの謎解きシリーズ。3作の連作だが随所に2.26の騒乱が暗示され、暗い時代が日常に迫りくる。ラストはまさにその雪の朝。前作と同じくミステリーというより優れた時代小説のよう。一気に読破。今回は芥川や白秋のように純文学が多数参照される。キーワードはドッペルゲンガーと騒擾ゆき。

鷺と雪

鷺と雪