空色ヒッチハイカー

高校の夏休みに50年代のキャデラックを駆り、神奈川から九州唐津まで地道をひた走る旅に出る。途中であったさまざまなヒッチハイカーたちとの出会いと事件。中心には年上の美女が助手席に陣取る。はっきりした強いキャラがなかなかいい。常に目標にしてきたエリートの兄を連れ戻すための旅であったが、夏祭りの余興「いちごとばし」の中で意外な決着がつく。軽いタッチで笑わせながら青春ぽい甘酸っぱさとさわやかな読後感を残す。決して完璧ではないのだがな。

空色ヒッチハイカー (新潮文庫)

空色ヒッチハイカー (新潮文庫)