聖灰の暗号

主人公の歴史学者が偶然発見した手稿。中世にカソリックから弾圧を受けたカタリ派の歴史が隠されていた。暗号を解き本編を探し出そうとする主人公達にも、協会関係者の魔の手が伸びる。ミステリー仕立てになってはいるが、主題は宗教論。手稿に残された審問の場での論争を著者は書きたかったのであろう。偶像や教会の権威に頼らない彼らの信仰こそ、本来の宗教の持つべき姿である。上下巻。読み応えあり。

聖灰の暗号〈上〉

聖灰の暗号〈上〉

聖灰の暗号〈下〉

聖灰の暗号〈下〉