龍馬の船

船を視点に坂本龍馬の生涯を描く書き下ろし。すでに語り尽くされた感のある坂本龍馬だが、自分の船を持ちたいとの夢を追い求めた生き方という新しい切り口。不思議なほど幸運と不運がいれかわり龍馬とその愛する船を見舞う。いろは丸の海難裁判での船への弔い合戦がクライマックス。その神髄は裕福な家庭にそだった人好きのする性格と実利主義にある。誰しも教えたがりにする性格は天分か。私の坂本龍馬と周辺の人物像はずいぶん漫画に影響されている。


龍馬の船 (集英社文庫)

龍馬の船 (集英社文庫)