「私の手は母を殺めるためにあったのか」と男は泣いた。

週間ポストに連載されたルポ。日本各地の事件の現場に出向き、まさに足で稼いだ情報を披露する。知られていない情報が多いのであるが、なんとなく底が浅い気がするのは、「まあそうだろうな」という感覚で真のサプライズがないため。全19編の中での1番は吉本興業のサービス精神DNAを引き継いでいるのは島田紳助だとする1編。最終章では尊敬する故城山三郎の生き様を清冽に描く。共感。

参照 花のれん(山崎豊子